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MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック)
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■目次■
表紙 ベルリン州立歌劇場のモーツァルト「魔笛」

特集
合唱で聴くオーケストラとオペラの名曲

ベートーヴェンは交響曲第9番の4楽章に独唱や合唱を入れた。器楽曲、オーケストラ曲など絶対音楽で革新的な作曲をしてきたベートーヴェンだが、晩年の第九になぜ「歓喜の歌」を入れたのだろうか。大阪音大の中村孝義教授は「合唱こそが、より容易にこうした本格的な作品に直接演奏という形で関わることが可能になる領域だからだ」と指摘する。
第九はロマン派以降の作曲家に大きな影響を与える。合唱を交響曲の中に大胆に取り入れた作曲家にマーラーがいる。交響曲第2番「復活」、第3番、第8番「千人の交響曲」である。1910年、ミュンヘンで初演された第8番は4管編成の大オーケストラに加え、独唱者8人に合唱団2つと少年合唱団という数百人規模の演奏家を必要とする。「この音楽は沸騰するエネルギー感という点ではマーラーが書いた作品の中でも屈指であり、たとえ意味が分からなくても、声の饗宴には圧倒されるしかない」とドイツ文学者の許光俊氏は記す。
ワーグナーのオペラには合唱が必要不可欠だ。「さまよえるオランダ人」、「タンホイザー」、「ローエングリン」、「ニーベルングの指環」、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」など合唱が効果的に使われている「ローエングリン」は第2幕前半と第3幕前半を除き、合唱は歌いっぱなし。合唱は「一転して突如現れた英雄・ローエングリンを皆が賛美する。強い者になびき、付和雷同する大衆の弱さと愚かさをこれほどまでに残酷に描いた例もそうはない」(音楽評論家、広瀬大介氏)。
特集では、オーケストラ曲ではショスタコーヴィチ「交響曲第13番『バビ・ヤール』」、オペラはヴェルディ「アイーダ」、オルフのカンタータ「カルミナ・ブラーナ、バッハの「マタイ受難曲」など多くの作品を取り上げている。
このほか、◎新国立合唱団指揮者、三澤洋史インタビュー◎東京・春・祭で来日するイタリアの合唱指揮者、ロベルト・ガッビアーニ・インタビュー◎「レクイエム」での合唱の使い方◎ナショナリズムと合唱など。

◎BIGが語る 堀米ゆず子 ヴァイオリン
今年5、6月に開催される第6回仙台国際音楽コンクール・ヴァイオリン部門の審査委員長を務める。1980年、ベルギーのエリーザベト国際音楽コンクールで優勝し、国際的に活躍してきた。今回のコンクールの予選はモーツァルトにバルトークの無伴奏、パガニーニのカプリース、ファイナルはメンデルスゾーンに、プロコフィエフらの中からもう1曲と協奏曲を2曲演奏しなければならない。出場者には厳しい課題曲となっている。堀米は「確かにハードルは高いです。しかし、若いときに、こうしたレパートリーを突き詰めて取り組んでほしいと思いました」と話す。

◎連載 小山実稚恵の「ピアノと私」
今月のタイトルは「2人の師 田村宏メモリアルコンサート」。一人の先生は音楽評論家の野村光一氏。学校で習ったわけではないが、小学生のころから、さまざまな機会に引き立ててくれたという。もう一人は東京芸大付属音楽高校校のときから師事した田村宏先生。「教えることへの情熱は、執念という言葉がぴったりでした」と書いているように、愛情深く、そして怖い先生だったという。田村先生が亡くなって5年目の今年3月21日、弟子たちが集い「田村宏メモリアルコンサート」を東京文化会館で開催する。小山のほか、若林顕、田部京子らが出演、田村が演奏を予定しながら果たせなかったベートーヴェンの交響曲第5番(間宮芳生編曲、2台ピアノ6手)などのプログラムだ。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 小菅優 ピアノ
◎フルート奏者オーレル・ニコレ追悼
など、おもしろい連載、記事が満載です。

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