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MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック)
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■目次■
表紙 ボローニャ市立歌劇場で蝶々夫人を演じる林康子

特集
世界で活躍する日本人演奏家

明治13(1880)年、文部省音楽取調掛(東京芸術大学の前身)が1期生を迎え入れた。以来。瞬く間にクラシックは日本に定着、たくさんの日本人音楽家が海外で活躍する時代になった。特集では日本を背負って海外に雄飛した先達から、いま現在、海外で活動している演奏家たちを紹介する。
三浦環(たまき)は日本人で初めて海外で活躍したソプラノ。「蝶々夫人」の名とともに今日に伝えられている。1914年、イギリスに渡った環は、ヘンリー・ウッド卿のオーディションを受け、赤十字コンサートに出演。翌年、「蝶々夫人」でデビューする。イタリアでは作曲者プッチーニに招かれ、エンリコ・カルーソーとも共演した。声楽のトレーニングを受けずに、独学で学んだ環は、「蝶々夫人」2000回上演という大記録を打ち立てた。
山田耕筰は日本人初の交響曲「かちどきと平和」を作曲、ベルリン・フィルやレニングラード・フィルを指揮するなど国際的な活動をした指揮者・作曲家。「赤とんぼ」の作曲者でもある。三菱財閥の岩崎小弥太の援助で1910年、ベルリンに留学、ベルリン芸術大学で作曲を学んだ。帰国後、東京フィルハーモニー会管弦楽部を組織、大正14年には現在のN響につながる日本交響楽協会を、近衛秀麿とともに組織した。
戦後は、指揮では渡邉曉雄、朝比奈隆、岩城宏之、小澤征爾、若杉弘らが続々と海外に新天地を求めていった。若杉の父親は日米開戦時の駐米公使、若杉豊。慶応大学を中退して東京芸大に学んだ。N響、読売日響を経て、ケルン放送響首席指揮者、ライン・ドイツ・オペラ音楽総監督などを務めた。「歌劇場というものがなかった日本のオペラ界で、彼こそは、オペラ上演や運営に堪能な最初の日本人指揮者」(音楽評論家、東条碩夫氏)。
今では、4月に7年ぶりにベルリン・フィルを指揮した小澤、リヨン歌劇場の大野和士、沼尻竜輔ら指揮者、内田光子を筆頭に児玉麻里、小川典子、河村尚子らピアニスト、ヴァイオリンの堀米ゆず子や五嶋みどり、庄司紗矢香、ヴィオラの今井信子、声楽の藤村実穂子や中村恵理、ベテランから若手まで多くの日本人が世界の第一線で活躍している。
特集は他に、◎日本人指揮者の登竜門、ブザンソン国際指揮者コンクール◎日本人にとって海外留学とは何か◎ベルリンで活躍する日本人音楽家◎日本人ハーフの演奏家たち◎日本を愛した外国人演奏家、などを取り上げている。

◎BIGが語る 林康子 ソプラノ
イタリア・デビューがミラノ・スカラ座の「蝶々夫人」。プッチーニ、ヴェルディ。モーツァルトでスカラの舞台に立つという偉業を成し遂げた日本を代表するソプラノ。活躍は世界中に及び、ウィーン国立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、プラハ国立歌劇場、ロイヤル・オペラ、バルセロナ・リセオ大劇場、シカゴ・リリック・オペラなどの檜舞台を“スター歌手”として駆け巡った。声楽の勉強のスタートは遅かったが、努力はイタリアに留学して花開いた。スカラ座研修所時代、大テノール、ディ・ステファノが生徒みなの前で「ヤスコのように歌いなさい」と言ってくれた。「イタリアで歌うことは本当にうれしかったです。私のイタリア語を分かってくれて、お客様が私の歌に涙してくれるのです。本当に歌いがいがあると思いました」と話す。

◎特別企画 NHK音楽祭2016が10、11月に開催
秋の恒例イベントとなった音楽祭は、今年も多彩なオーケストラとプログラムで話題を集めそうだ。「偉大な芸術家たちへ」と題されメモリアル・イヤーがテーマとなっている。ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管はシェイクスピア没後400年で、ベルリオーズ「ロメオとジュリエット」を。武満徹没後20年で「マイ・ウェイ・オヴ・ライフ」を演奏するのはソヒエフ指揮N響。そしてハーディング指揮パリ管は、ブリテン没後40年として、パドモアを独唱に迎え「セレナード」などを演奏する。ブルックナー没後120年で交響曲第7番を取り上げたのはトーマス指揮サンフランシスコ響。ユジャ・ワンがショパンのピアノ協奏曲第2番を披露する。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 斎藤雅広 ピアノ
など、おもしろい連載、記事が満載です。

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