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■目次■
表紙 ベルリン・フィルを指揮するサイモン・ラトル

特集
「2017年版 最新! 世界のオーケストラと指揮者」

サイモン・ラトルとベルリン・フィルが11月に来日する。2017/18シーズンをもってベルリン・フィルの首席指揮者兼芸術監督を退任するので、このコンビでの来日は、今回が最後となる。ラトルはクラウディオ・アバドの後任として今のポストに就いた。「就任すると発表されたとき、それを不可解な決定だと考えた人は、そう多くはなかったはずである。ひとことで言って、同世代にライバルがいなかった」と音楽評論家の許光俊氏は記す。
ラトルは現代作品に強い関心を示し、オペラにも積極的だった。カラヤン時代、そしてアバドとも違う新風をベルリン・フィルに吹き込んだ。ラトルは2017/18シーズンから母国ロンドン交響楽団の音楽監督に就任する。ラトルの後任には、バイエルン州立歌劇場の音楽監督を務めるキリル・ペトレンコがつく。約1年前に発表されたが、ラトルのときと違い、大きな驚きをもって受け止められた。知名度の点で劣っていたことがその理由の1つだろう。
ペトレンコはこの3月、首席指揮者指名後に初めてベルリン・フィルを指揮、チャイコフスキーの「悲愴」などを演奏した。ベルリン在住の音楽評論家、城所孝吉氏は、今回は客演なのだから「インタビューを見ると、オーケストラにどのように接するべきかについて、彼が何度も熟考を重ねたことがよく分かる。1回の演奏会だけで100パーセント達成しなくてもいい、という発想には清さを感じる。先は長いのだから、急ぐ必要はないのである」と寄稿した。
特集では新たなポストを得た多くの指揮者を取り上げている。ミラノ・スカラ座の音楽監督を務めるリッカルド・シャイーは、アバドが設立したルツェルン祝祭管弦楽団の音楽監督になった。シャイーの持っていたライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の楽長にはアンドリス・ネルソンスが就任する。
日本のオーケストラでは、好調を続ける広上淳一と京都市交響楽団、3月のヨーロッパ・ツアーを成功させたパーヴォ・ヤルヴィとNHK交響楽団、昨秋、首席指揮者に就任したインキネンと日本フィルなどを取り上げている。
特集ページには他に、◎パリ管音楽監督に就任したハーディング◎古楽オーケストラと指揮者の現在◎ロシアのオーケストラと指揮者のいま◎メトロポリタン・オペラの禅譲 レヴァインからネゼ=セガンへ、などこの特集を読めば、現在の世界のオーケストラと指揮者地図が一目瞭然です。

◎BIGが語る
シルヴァン・カンブルラン 指揮
読売日本交響楽団の常任指揮者を務めるシルヴァン・カンブルラン。11月にメシアンの大作オペラ「アッシジの聖フランチェスコ」を日本初演する。世界初演は1983年、パリ・オペラ座で小澤征爾だった。カンブルランの姉が初演にハープで参加しており、初演の課程をつぶさに見ることができた。カンブルランは初演後の、ほとんどの公演を指揮している。休憩を入れて5時間半を要するため、なかなか上演の機会は少ない。それでも2004年のパリ公演は9回上演され、9回とも満席になった。
作品についてカンブルランは「バッハの作品は技巧的に難しいところもありますが、聴き手にとってはシンプルです。『アッシジの聖フランチェスコ』も聴く人の耳から魂へ直接浸透していく音楽で、互いによく似ています」と話す。

◎宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 小澤俊夫 口承文芸学者
小澤俊夫氏は口承文芸学者として筑波大副楽長などを務め、現在は「小澤昔ばなし研究所」を運営している。実は小澤征爾の兄。ホストの宮本文昭の桐朋学園の高校時代のドイツ語の先生だった。小澤俊夫氏が大学院を卒業し、昔ばなしの研究を本格的に始めたことだったという。
宮本は「今でもオーボエを自分の生徒に教えるとき、小澤先生の授業のスタイルを参考にしています。何度も繰り返しながらひとつのことをマスターし、それができたら次のことを繰り返して覚える、という具合です」と話す。
小澤俊夫氏は、小澤征爾を弟に持ち、音楽に親しんだことが昔ばなしの研究にも役立つことがあるという。「僕は幸いにことに幼い頃から音楽に親しんでいたし、征爾が斎藤秀雄先生のアシスタントをしていた頃は、一緒に合宿へ行って椅子や楽譜を並べるのを手伝った」というエピソードを話している。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

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