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MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック)
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■目次■
表紙 ワーグナー、バイロイト祝祭劇場、バイエルン州立歌劇場

特集
ワーグナーの真髄

ヨハン・セバスチャン・バッハがヴァイマル、ケーテン、ライプチヒとドイツ各地を移りながら作品を生み出したように、リヒャルト・ワーグナーもヨーロッパ各地を転々とした。しかし、ワーグナーは新たな仕事を求め、移動しただけでない。借金を作り、革命に参加し、お尋ね者になり、否応なく転居せざるを得なかった土地もある。特集ではワーグナーの生涯を都市で巡っている。
ワーグナーは1813年、ライプチヒで生まれた。俳優の父、母に連れられ各地を転々とする少年時代を過ごした。ライプチヒ大学を中退し、音楽の道へ進み、1837年、当時はロシアの支配下にあったラトヴィアの首都リガの劇場の指揮者になる。これは一方で、借金取りから逃げるためだったという。リガからパリ、そしてドレスデンに移住し、宮廷楽長となる。ドレスデンでは「さまよえるオランダ人」を初演し、「ローエングリン」が完成した。しかし、1849年、ドレスデン市民蜂起に参加。お尋ね者になり、スイス・チューリヒに亡命する。
チューリヒでは豪商オットー・ヴェーゼンドンクがパトロンになったにもかかわらず、その妻マティルデと不倫。マティルデの詩に曲をつけた「ヴェーゼンドンク歌曲集」を生み出した。この禁断の愛は「トリスタンとイゾルデ」に影響している。チューリヒを離れざるを得なくなり、ウィーンで「トリスタンとイゾルデ」を初演するも失敗した。
その後、当時のバイエルン王国の首都ミュンヘンがワーグナーの安住の地となった。というのも国王、ルートヴィヒ2世がワーグナーの熱烈な崇拝者で大パトロンとなったからだ。バイロイト音楽祭が行われるバイロイト祝祭劇場も、バイロイトの住まい、ヴァーンフリート館もルートヴィヒ2世の援助があってこそ建てられた。1882年に最後の楽劇「パルジファル」を初演し、83年、保養していたイタリア・ヴェネツィアで心臓発作のため亡くなった。
生まれたライプチヒはプロテスタントの町、亡くなったヴェネツィアはカトリックの都市。ヨーロッパ文化史研究の小宮正安氏は「オペラという金のかかる芸術に情熱を燃やし、借金をも辞さない豪しゃな生活を送ることをより所としたワーグナーにとって、カトリック文化の都市は、何者にも代え難い魅力をはらんでいたのではないか」と記している。
他に、◎ワーグナーのオペラ、タイプ別解説◎ワーグナーの登場人物◎ワーグナー指揮者とは◎ワーグナーが求めたヘルデンテノール◎キーワードで知るワーグナー、「楽劇」「ユダヤ人」「ライトモチーフ」、などです。

◎2018年回顧ベスト・コンサート、ベストCD&DVD
2018年のコンサートとCD&DVDについて、音楽評論家、ジャーナリストら10人にそれぞれベスト・コンサート、ベストCD&DVDを5件ずつあげてもらった。コンサートに関しては、10人があげた50本のコンサートは、ほとんどがかぶっていない。日本で行われるコンサートの多様さを表しているようだ。CD&DVDは、パーヴォ・ヤルヴィ指揮パリ管による「シベリウス全集」、テオドール・クルレンツィス指揮ムジカエテルナのマーラー「交響曲第6番」、庄司紗矢香によるベートーヴェンとシベリウスのヴァイオリン協奏曲の3点を2人があげている。編集部員の回顧も掲載している。

◎宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 小林沙羅 ソプラノ
1月から2月にかけて全国共同制作プロジェクトによるオペラ「ドン・ジョヴァンニ」のツェルリーナ役で出演する小林沙羅。演出がダンサー・振付家の森山開次というのも話題になっている。「舞台にもダンサーがたくさん登場するようですが、歌い手も普段にはない動きを要求される可能性はあります。私は子供のころからクラシック・バレエを習っていたので、今でも歌うことと同じくらい踊ることが好きですから、今回の舞台に出演できることは幸せです」と話す。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

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