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MOSTLY CLASSIC(モーストリー・クラシック)
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特集 ストラディヴァリウスとバッハ ヴァイオリンのための名作
エルマン、フランチェスカッティ、グリュミオー、近年注目のイザベル・ファウストなどそうそうたるヴァイオリニストが使用してきたストラディヴァリウス。イタリア・クレモナの名工アントニオ・ストラディヴァリが作った名器。同時期にバルトロメ・グァルネリによって作られたのがグァルネリ・デル・ジェズ。「24の奇想曲」を生み出したパガニーニが愛用した。その楽器は「イル・カンノーネ(大砲)」と呼ばれた。この17、18世紀のヴァイオリンは、いずれも数億円はくだらない。
現代の職人がどんな手を尽くしても、科学の力を借りても、これらの楽器を超えるものは作れない。「18世紀以降の製作者の理想は、楽器を進歩させることではなく、いかにして過去の名器に近づけるかにされる。このような完成品は他に例を見ない唯一の存在」と音楽プロデューサーの中野雄氏。それゆえ、希少な楽器は価格が高くなるのだ。
ヴァイオリンの音は、人間の声に近いとされ、多くの作曲家を魅了した。ヴァイオリン音楽の旧約聖書とまで言われるのが、バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」。バッハがケーテン宮廷楽長を務めていた1720年に作曲された。ソナタとパルティータが3曲ずつで構成され、有名な「シャコンヌ」はパルティータ第2番の終楽章。ここだけ独立して演奏されることもしばしばある。「最終楽章チャッコーナ(シャコンヌ)は、息詰まるような緊張感を伴いつつ、30もの彩り豊かな変奏によって、巨大な楼閣が築き上げられてゆく」と音楽ジャーナリストの寺西肇氏。
この作品に対して新約聖書とされるのが、イザイの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」(1924年)。近年、取り上げるヴァイオリニストが増えた。もちろん、バッハの作品を意識して作られた。6曲からなり、1曲ごとに当時の名ヴァイオリニストに献呈されている。第1番はシゲティ、第2番はティボー、第3番はエネスク、第4番はクライスラー、という具合。原稿の筆者のヴァイオリニスト、米元響子はシゲティの孫弟子。イザイを生んだベルギーで学び、いま住んでいる。彼女の住んでいるアパートの裏通りが「ウジューヌ・イザイ通り」。「イザイを弾くたびに『弾かせていただきます』と、その通りに向かってお辞儀をしてしまう時があります」と記している。
特集は他に、◎ヴァイオリンの奏法について◎バッハのヴァイオリン・ソナタとヴァイオリン協奏曲◎ヴィヴァルディ「四季」◎モーツァルトのヴァイオリン作品◎パガニーニとその後の系譜◎ヴァイオリン協奏曲の立役者、などです。
表紙は、ストラディヴァリウス「レディ・ブラント」とバッハです。

◎BIGが語る 天満敦子 ヴァイオリン
ポルムベスクの「望郷のバラード」が大ヒットし、クラシック・ファン以外の音楽好きにも広く知られるようになった天満。子供のころから英才教育を受けてきたわけではない。ヴァイオリンを始めたのは6歳と遅く、ほとんど練習をしなかったという。しかし、先生の教えることはすぐにできた。そして東京藝大付属音楽高校に進み、東京藝大1年のときには日本音楽コンクールで優勝した。今でも年間7、80回ステージに立つ。「ヴァイオリンが好きなのです。ヴァイオリンの音が好きです」と話した。

◎私の夢のコンサート
音楽評論家ら5人に、ぜひ行ってみたかった、経験したかった過去のコンサートとその理由を寄稿してもらった。堀内修(ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」、1903年2月21日、ウィーン宮廷歌劇場)、伊熊よし子(ショパン「ピアノ協奏曲第2番」、1830年3月17日、ワルシャワ)、守山実花(チャイコフスキー「白鳥の湖」、1877年3月4日、ボリショイ劇場)ほか。

◎宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 山口尚人、ビルマン聡平
2人とも新日本フィルの団員で、山口はトロンボーンの副首席、ビルマンは第2ヴァイオリンの首席奏者。新型コロナウイルス感染拡大防止のためコンサートが中止となったのは新日本フィルも同じ。そこで、山口が呼び掛けて、一人一人のオーケストラ・メンバーが自宅などで演奏する「パプリカ」の映像を編集、「新日本フィル テレワークでパプリカをやってみた!」としてユーチューブで流した。約60人の大合奏となり、200万件以上のアクセスがあった。その経緯を2人が語っている。

このほか
◎青島広志の「押しもしないが押されてばかり」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

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