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特集 ベートーヴェンを越えて 生誕250年記念

ベートーヴェンは1770年12月16日、ボンで生まれた。今年は生誕250年。コロナ禍で多くの演奏会が失われたが、それでも生誕250年記念を銘打ったコンサートは数多く開かれた。
交響曲9曲、ピアノ・ソナタ32曲、ヴァイオリン・ソナタ10曲、弦楽四重奏曲16曲、オペラ「フィデリオ」、「ミサ・ソレムニス」などあらゆるジャンルで、現代にいたるまで影響を及ぼす作品を完成させたベートーヴェン。生前から神格化は始まり、1827年3月26日に56歳で亡くなった際には、葬儀に1万人もの市民が参列したという。
ピアノ・ソナタでベートーヴェンは何を目指したのだろう。この32曲は指揮者のハンス・フォン・ビューローにして、バッハの「平均律クラヴィーア曲集」を「旧約聖書」にたとえたのに対して、「新約聖書」と言わしめた。第8番「悲愴」、第14番「月光」、第21番「ヴァルトシュタイン」、第23番「熱情」、第29番「ハンマークラヴィーア」などタイトルが付けられた作品がよく知られている。「中期にはドラマチックかつダイナミックな性格を付した。そして後期にはソナタ形式の中に変奏形式やフーガを取り入れ、ロマン派を先取りするような抒情性を横溢させて孤高様式を確立させた」と音楽評論家の真嶋雄大氏。
後に続く作曲家にとって「ベートーヴェンの呪縛」は大きいものだった。ブラームスが交響曲第1番を作曲したのは1876年。この曲は、やはりビューローに「ベートーヴェンの交響曲第10番」と絶賛された。しかし、着想から完成まで21年も要している。ハ短調という調性はベートーヴェンの交響曲第5番「運命」と同じ。「交響曲、そして弦楽四重奏曲はベートーヴェンが極めたジャンルだった。歴史意識の強かったブラームスには、〝巨人の足音〟が背後に聴こえており、それが執拗な逡巡につながったのであろう」と音楽評論家の江藤光紀氏は書いている。
果たして、21世紀の作曲家はベートーヴェンを越える作品を書くことが可能なのだろうか。また、「聴衆はコンサートホールで、叱咤激励されたり、心を清められたりする必要はなくなったのだ。感動はなくてもよく、美しさや楽しさがあれば十分だ」(ドイツ文学者、許光俊氏)という現代において、ベートーヴェンの存在は必要なのだろうか。
特集は他に、◎〝引っ越し魔〟ベートーヴェン◎ベートーヴェンの「不滅の恋人」は実在したか◎ベートーヴェンとウィーン◎リストのベートーヴェンへの思い◎ワーグナー、マーラーとベートーヴェン、などです。
表紙は、ベートーヴェンです。

◎宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 齊藤健太 サクソフォン
昨年の第7回アドルフ・サックス国際コンクールで、日本人として2人目の優勝を飾った若手サクソフォン奏者。中学の吹奏楽部でサックスを始めた。「サックス奏者は明らかに他の楽器の奏者とは性格が違っていて、自分の好みや個性も隠さないし、すごくオープンなんです。僕もそういうところがあるので、サックスが好きになったのかもしれません」と話した。

◎東西南北 ウィーン・フィル来日
ウィーン・フィルがコロナ禍の中で、無事来日して全国で公演を行った。3月以降、海外のオーケストラが来日するのは初めて。11月4日に直接福岡入りし、同日、ダニエル・フロシャウアー楽団長とミヒャエル・ブラーデラー事務局長が記者会見を行った。「オーストリアと日本が手を携えて未来のビジョンをつなげることができたのがうれしい。これは象徴的なツアーです。私たちがパイオニア的な役割を果たしています」とフロシャウアー楽団長は話した。

このほか
◎青島広志の「押しもしないが押されてばかり」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

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