デイリー・マネタリー・アフェアーズ

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デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2024.04.30
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本日のフィナンシャル・モニター
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<国内モニター>

**東京市場は休場
ドル円は一時160円台に。ユーロ円は171円台と史上最高値更新。円安の元凶を作った
黒田氏に瑞宝大綬章。その後介入観測で一時154円50銭台に。

**神田財務官「介入はノーコメント」
なぜ?

**ファストリが外国人管理職割合を8割に
2030年度をめどに全世界で引き上げ。外国人執行役員比率も4割に。

**きらやか銀行が公的資金の返済延期交渉
経営課題処理で2期連続赤字。頭取と常務が辞任。

<海外モニター>

**米ダウは前週末比146.43ドル高
金利上昇一服で続伸。長期金利は4.61%へ低下、2年・10年マイナス格差は36BPに拡大。

**米財務省が4-6月借り入れ必要額見通し上方修正
410億ドル上振れの2430億ドルと予想以上の増加見通し。

**中国人民銀行が一部地銀に超長期債投資抑制指示
中国版「SVB危機」を意識、デュレーションやレバレッジの縮小を要求。

**独4月消費者物価指数は前月比2.4%上昇
予想を上回り4か月ぶり加速、エネルギーが押上げ。コア指数の伸びは3.0%と鈍化。

**欧州委員会がメタへの新たな調査を検討
SNSがロシア発偽情報の拡散を防止できていないと問題視。

**テスラが中国から高度運転支援機能投入の原則承認取得
マスク氏の訪中が実を結ぶ。百度とも提携へ。

**BHPがアングロ・アメリカン買収提案改善を検討
拒否された企業価値311億ポンドとの評価見直し、条件引き上げへ。

**英FTがOpenAIと提携
ChatGPTで記事データ学習、出典示した要約記事作成。

<地政学モニター>

**ガザ停戦協議が山場に
ハマスとイスラエルの代表団がエジプトで協議。米国も関与強める。

**習主席が欧州訪問へ
フランス、セルビア、ハンガリーを国賓訪問 米欧包囲網にくさび。

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現代金融の遠近法 大荒れの為替相場
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日本の祝日を狙い撃ちするようにドル円は先週NY市場での158円台から一気に160円台を突破、そ
の後は介入と思しき大量のドル売り・円買いで154円台まで下げ、その後は156円台に戻す荒い展開
となった。その間も、当局の意図を探ろうとする短期筋の思惑を背景に、値動きの激しい一日とな
った。財務官は「ノーコメント」を貫いているが、植田総裁発言以降のドル円の動きは極めて投機
的であり、介入しない方が不思議な展開となっていた。結果的には、市場が当局の介入を催促した
格好である。160円までの放置は熟考の末であったのかもしれないが、客観的に見れば政府・日銀の
「無策」と言われても仕方あるまい。

但しこれで円安が止まったと考える人は多くないだろう。結局は米国経済が予想以上に堅調で、
利下げどころか利上げの可能性も考慮せざるを得ないとなれば、じりじりとドル高・円安地合いが
続いてもう一度160円をトライする可能性はありそうだ。今回のような急激な動きではなく時間を
かけて到達するような場合には、介入は難しいかもしれない。ドル円のトレンドが転換するのは、
米国の景気が失速してインフレ率が明確に低下し、利下げが確信出来る時である。年内にその時期
が到来する確率は市場が想定するほど高くないだろう。米国の景況感が悪化してもインフレ率が高
止まりすれば、ドルも強いままだろう。財政赤字拡大傾向の定着が米国長期金利を更に押し上げる
ことも想定される。

かくして、ドル円は160円が目先の天井になるにしても、それで終わるのかどうかは解らなくな
った。ゲーム・チェンジャーになり得ると思われた日銀に関しては、昨日も書いたように植田総裁
に当面動く気配はなく、為替対策としての緊急利上げはありそうにない。デフレギャップに悩む中、
賃上げ定着も不透明で、まだ利上げできる環境に無いと理解を示す向きも少なくない。前IMFチー
フエコノミストのブランシャール氏も、日銀の利上げは深刻な景気後退を招く恐れがある、と警告
している。だが10年以上にわたる超緩和政策の「失敗」のツケを払わないまま、というのも無責任
な話であろう。以前の日本には「痛みを伴う改革」という言葉が受容された。今では「痛みは是非
とも回避」」がコンセンサスになってしまった。そんな経済的耐力の喪失もまた、円安の遠因とも
言えるのかもしれない。
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