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月刊クレスコ
2019年6月号
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■目次■
特集=権利としての障害児教育――すべての子どもたちに豊かな学びを
養護学校義務制実施から40年が経ちました。それまで多くの障害児は、就学を「猶予」「免除」されて学校に通うことができませんでした。「障害があっても学校に行きたい」「すべての子どもに教育を」という本人、家族、教職員、地域の人々の願いから、全員就学を求める運動が大きく広がり、1979年に養護学校義務制が実現しました。
今では「障害があっても学校に通う」ということは当たり前のことになりました。しかし、現在、障害のある子どもたちが学ぶ権利が充分に保障されているとは言えません。特別支援学校の過大過密が進み、教育条件は劣悪です。また、子どもの実態を無視した一面的な「キャリア教育」が強調されるなど、障害児教育においても「国の役に立つ人材づくり」が進められようとしています。そうした中、教職員は、条件整備を求める保護者との共同の運動や、豊かな教育実践を広げる努力を続けています。
本特集では、権利としての障害児教育を進める視点から歴史をふり返り、現在の障害児教育の実践や課題を通して、子どもたちにとっての豊かな学びとは何か、それを保障するために必要なことは何か考える企画としたい。
●総論
一つ一つの峰を越えてきたから、今の困難・課題がある……竹沢 清
●実践(特別支援学校)
どんなに障害が重くても仲間との学びを保障したい……竹脇真悟
●実践(小学校)
「だから、学校はきらいなんだよ~」……大島悦子
●実践(寄宿舎)
権利としての寄宿舎……相澤裕一
●実践(学校づくり)
障害児教育の歴史をつなぐ……塩田奈津
●実践(父母との共同)
保護者と共に歩む……柿木伸子
●訪問教育
先生が学校を届けています─訪問教育……髙木 尚
●青年期の教育
青年期こそ「自分づくり」につながる学びを……小畑耕作
●障害児の放課後保障
障害児教育の前進が、放課後保障の運動・実践を呼び起こした……村岡真治
●保護者の思い
親の気持ちに寄り添う先生方との出会い……新井たかね
●現状と課題
障害児教育の劣悪な教育条件の実態と私たちの課題……佐竹葉子
【連載】
◆私の出会った先生……野々村のん
見て、マネて、感じ取るという教わり方
◆世界の取材現場から見た日本……金平茂紀
天皇陛下のバトンタッチで、教育現場は……
◆授業で憲法を語ろう……田島八千代
平和学習で“命の大切さ”を!
◆学校でいかすコミュニティ心理学……萩原豪人
保護者と協力関係を結ぶコツ
◆子ども理解と発達保障……宮本郷子
発達に課題をもつ子どものねがいと発達保障
◆栄養教諭のお手軽レシピ……猪瀬里美
「鶏とピーマンのマヨ醤油炒め」
◆一冊の本に出会う ……横山眞佐子
他者への共感が新たな世界を知るカギに
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆子どもたちの生きる世界と向き合う……八重樫まどか
自分の居場所で、自分なりの速度で成長していく子どもたち
◆教材のタマ手箱……西河月美
みんなで作ろう、楽しもう「回転ずし大作戦」
◆本との対話……山下洋児
ちがった視点から考えてみるということ
◆名画に出会う ……堀尾真紀子
小倉遊亀「浴女 その一」
◆この映画見ましたか?……海南友子
「ヒトラーVS.ピカソ」
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